第8章 いしゅぞく
「勉強とは……デビアン帝国のことを知って貰えるならば、質問して下されば自分から答えますよ。」
「それはお優しいですね。そんな優しい方にパートナーを組んでもらって良かったなぁ?マキア?」
スイーツを飲み込んだマキア
「はい。とても嬉しいです。」
「そうか!そうか!マキアにとって将来のために良い練習になるだろうな?」
「え?」
ズイキの言葉の意味が分からず聞き返すマキア
その瞬間……空気がピリッと緊張が走る
ギルヴァは軽く咳払いして
「ミへーラフィ侯爵……将来の為の練習と言ったのはどういう意味でしょうか?」
ズイキは笑みを見せるも目は笑っておらず
「そのままの意味ですよ。近い内にはマキアに婚約者をつけるつもりです。」
「……何を言ってるのですか?」
ギルヴァの目も真剣になる
ズイキはフッと笑いながら
「魔族の方は色々と決まり事があるようですね?その1つであるスヴァガル?でしたっけ?」
まさかのズイキの口からスヴァガルの言葉が出て
驚くマキアとギルヴァ
「お義父様……何故それを……」
「私がデビアン帝国関連の書籍を少し持っていたのでズイキに渡したのですよ。」
口を開いたレジーヌにマキアは更に驚く
ギルヴァは少し心がザワつくも落ち着かせながら
「スヴァガルのことをご存知だったとは……」
「えぇ!実に驚く決まり事ですね?近くか同じ空間で寝るのを共にする。そして血の摂取し合うなんて魔族らしいですね。」
「責任でしたら自分が……」
そう言おうとしたギルヴァに首を横に振るズイキ
「勉強をして知りましたが、スヴァガルによって完全的にお互いの魔力が馴染み……馴染んだことを証明する為に2人の魔力を使った魔法展開を見せられない限り、パートナーとしてだけで、婚約を進めるのは禁止とされてるんですよね?」
そう聞いてきたズイキに、ギルヴァは真剣な顔だが眉が動く