第8章 いしゅぞく
マキアの反応に驚くピラアとフロラン
「え?何か耐性魔法とかは??」
「魔道具あったんですか??」
質問する2人にマキアはプッと笑いながら
「ギルヴァ様と同じようなことを聞くのね。何にもしてないのですよ。出会った時に傍にいたのは召喚獣くらいよ。」
「すごいわ!!すごい!」
「不思議ですね。」
驚きと感動を見せるピラアとフロランに、クスクスと笑いながらさっきまであった緊張が解れていく
バスルームで温まりながら綺麗にしてもらったマキアは、
白いバスローブ姿でドレッサーの前にある背もたれ付きの椅子に座り
スキンケアで肌を潤わせるピアラ
朝というので朝食にと軽食を支度するフロラン
2人からバスルームでの話を聞いたアージアが風魔法で乾かした髪をブラシで梳かしながら
「まぁまぁ、それであんなに騒いでたのね。」
困ったように笑みを浮かべるアージアに、クスクスと笑うマキア
「そんなに珍しい事とは思わなくて、つい笑ってしまいましたわ。」
「珍しいは珍しいですよ。ガイベルド公爵家はデビアン帝国のみならず、魔族なら誰しも知っている家系ですから、体質からか…魔力が高いだけでなく威圧感が出て恐怖を感じてしまう者もいますね。」
「そうなのですね。」
「普通の人間ならば目を合わせるのも難しく…話すのも困難なのはありますよ。……そんな中でもお2人はパートナーになりましたから、応援致しますわ。エマリビア皇太子妃殿下からマキア様のことを聞きまして、今回お手伝いできて嬉しいです。」
「アージアさん、ありがとうございます。」
アージアの言葉に微笑みマキアは鏡越しにお礼を言うと
「私も今回の支度にお手伝い出来て嬉しいです!」
スキンケアをする手を止めて微笑むピラア
「私は今回だけじゃなくて、ガイベルド公爵家の使用人として今後のお支度も頑張ります!!」
鏡越しに言ったフロランは紅茶が入ったティーカップをドレッサー近くのサイドテーブルに置く
「ピラアさんもありがとうございます。フロランさんありがとうございます。これからよろしくお願いいたします。」
2人にそれぞれ目が合うようにしてマキアはお礼を言う