第8章 いしゅぞく
「初にお目にかかります。突然の訪問と準備を大変失礼致しました。私は、エマリビア皇太子妃殿下の専属侍女をさせていただいております。アージア:コッズ伯爵夫人でございます。」
真ん中に立ち自己紹介をした…
青色の髪を低い位置にお団子にしてあり黒い瞳に、額には1本の短い角がある女性
「はじめまして。私は、ネクラーノア侯爵家にてビィナ様専属メイドのピラアです。」
右側に立ち自己紹介をした…
ポニーテールの茶髪に茶色の瞳に、左頬から首にかけてオレンジ色の鉱石で出来た鱗のような皮膚が見える女性
「はじめましてです。私は、ガイベルド公爵家のメイドとして働いてます。フロランです。」
左側に立ち自己紹介をした…
黒い猫耳と尻尾がある、ボブの黒髪に黒い瞳の猫獣人女性
「よろしくお願いいたします。」
そう挨拶した3人の女性に驚くマキア
「な……なんで…ビィナさんのお家やギルヴァ様のお家のメイドさんと…エマリビア皇太子妃専属の侍女さんまで?」
「私達、使用人などは昨日ヒューニンザ帝国の首都であるヒュマに着いたんです。」
ピラアの言葉に、昨日?と聞き返すマキアに微笑み頷く
「昨夜、ギルヴァ様の指示で本日は大切なお茶会があると聞きまして支度のお手伝いにきました。」
フロランの言葉に他2人も頷く
「支度のお手伝い?確かにお茶会はありますが……貴重な人手なのにガイベルド公爵家のメイドさんだけでなく、ネクラーノア侯爵家のメイドさんやエマリビア皇太子妃専属の侍女さんにまで来てもらうのは…申し訳ありませんわ。」
「そんなことありません!!」
遠慮するマキアにピラアは首を横に振りながら声を出した。
「私はエマリビア皇太子妃殿下から直接のご指示があり、ピラアさんはネクラーノア侯爵令嬢であるビィナ様より、そしてフロランさんもガイベルド家の公子であるギルヴァ様より指示があったのです。」
説明するアージアに合わせるかのように、ピラアとフロランは大きく頷いている。
「それぞれ皆さまが直接にですか??………そんな…良いのでしょうか……」
申し訳ない気持ちを零しながら困ったような顔をするマキアに、3人の侍女とメイドがそれぞれ顔を合わせる。