第7章 てがみ
「はぁ??脳筋バカの大将軍がそんなことできるなんて思わなかったわ。成長してたんだ?」
「魔獣か何かと勘違いするなよ?ビィナ」
「あら違った??ちょっと頭の良い大猿の魔獣じゃないの?」
「てっめぇ!!」
「そんなことより……」
相手されなくなったギルヴァがオイ!!と言ってるのも無視したビィナがジッとマキアを見つめて
「魔力は大丈夫そうね。」
「はい。大丈夫です。ビィナさん」
「また今日も血を飲むと思うけど少し量を調整しなさいね?」
「はい。昨日の今日ですから気をつけますわ。」
「それならいいわ。そうだ!なんか気分転換でどっか行く?」
そう提案するビィナにマキアとの話を聞いていたギルヴァが呆れる
「今日は安静にさせる。買い物とかはダメだ。」
「散歩くらいして少しでも身体を疲れた方が血を飲んでも眠りやすくなってくるかもじゃない!」
「公園くらいなら、すぐ行って帰ってこれるんじゃない?」
「レンヒ、余計なこと言うなよ。どこも寄らずに帰ってくるなんてビィナにできるか??」
そのギルヴァ言葉にウーンと考えながら困った顔をするレンヒ
そんな2人にビィナが失礼ね!!って文句が出る
3人の魔族の話に、あの……と声を出すマキア
「私……欲しいものがあって……」
「ん??なに??」
ビィナの問いに少し恥ずかしそうに
「特別な綺麗な便箋を買いたくて……」
「あら!便箋?良いわね!誰に送るの?お友達?」
「あの……家族に……本当の……」
そう途切れながら言うマキアにギルヴァは嬉しそうに笑みを浮かべ
レンヒとビィナは聞かずも顔を見合せ頷いて理解して
「いいんじゃない??家族に書くなら普通の便箋じゃない方がいいわ!そしたら……文具店??人多いのかしら?」
ウーンと悩むビィナ
調べる?とビィナに聞くレンヒ
ギルヴァはマキアに微笑みながら頭を撫でて小声で
「前向きに考えてくれてありがとうな。きっと喜ぶぞ。」
その言葉にマキアは照れながら微笑む