第7章 てがみ
「おはよう。心配したぞ。傍にいないから」
「あっ……あの…抱き上げ……」
抱き上げられたことに驚き上手く話せないマキアの頬を抱き上げに使ってない手で触れながら
「本当に寝たのか??顔色があまり良くない……いつ起きた?」
「寝ましたわ!……起きたのは…い、1時間前ですわ。12時半くらいだったので……」
「何故俺を起こさない。」
「それはゆっくり寝ていらしたので起こしてしまったら申し訳ないと思って……それよりも……この……」
抱き上げについてまだ何か言おうとするマキアに、ハァ…と溜息を吐くギルヴァ
「居なくてビックリしたんだ。起こしても良かったんだぞ……」
「お、起こそうとしましたが……その前に……お食事をと……」
「それくらい俺が…………っ!?……」
そう会話を続けようとしたギルヴァだったが、
ふと気配を感じて何かが顔に近づいてくるのを手でキャッチしたのは………閉じられた扇子
「なぁぁにをしてるのよぉ!!!!」
大きな声が聞こえた出入口の方を見るギルヴァ
そこには、濃いデニム色の形がマキアが着ているのと同じワンピース姿の怒りを顔にあらわにしてるビィナ
その後ろに冷や汗をかいてる白ポロシャツに濃いデニムズボンのレンヒがいた。
「……チッ……んだよ…」
不満そうに2人を見たギルヴァはマキアを抱き上げたまま、ビィナが投げた扇子を広げて扇いで舌打ちをした。
「起きてないと思ったらそんな格好で何してるのよ!!この変態!!」
まだ怒り気味のビィナに言われたギルヴァは下を見ると、髪は寝起きで下がったままで上半身裸に黒いズボンは履いていて裸足。
「は??別に普通だろ??」
「普通の感覚が違うわ!!馬鹿!!」
そう怒りながら近付いてくるビィナに面倒くさそうなギルヴァ