第7章 てがみ
涙を浮かべるマキアにギルヴァは大きな手で優しく拭い頬を触れる
「こうやって泣かせるのもしたくないんだ。俺が守りたい。だからパートナーのままでいいか?」
「……っ……もちろん!ありがとうございます。よろしくお願いいたします。」
そう言いながら笑みを見せて頷いて涙が更に零れるマキアに紫色のハンカチを差し出すビィナ
「私達も守るわ。ギルヴァのサポートしながらね。」
「皇太子殿下と妃殿下にも言っておくよ。それなら心配は無いはずだよ。」
心配しないでね。と付け加えるレンヒ
「皆さん……すみません……本当に……」
涙をハンカチで拭うマキアに軽く溜息をつく魔族3人
「謝るんじゃないんだよ??マキアちゃん」
「そうよー!マキアが言うのは謝るんじゃなくて」
「お礼を言ってくれ。マキア」
レンヒ、ビィナ、ギルヴァの言葉に頷いて微笑み
「ありがとうございます。私、パートナーとして頑張りますね。」
「〜頼りなかったら覚悟しなさいよ?大将軍?〜」
「フッ……それは無いさ。守るって決めたんだからな。マキアと繋がりを持つ召喚獣達にそう言っといてくれ。ミルア」
「〜いつでも主の視界を通じて私達(召喚獣)には見てるからね?〜」
しっかりしなさいよ?っと小さな前足でポン!とギルヴァの腕を軽く叩くミルアは白っぽい光を纏う
「ミルア?……」
「〜ん?……あぁ……そっか。休まないとだからね?主〜」
「でも、魔力は平気よ?」
「〜そうは言ってもずっとワタシに注いでたら休めるものも休めないでしょ?〜」
「……それは……」
寂しそうに落ち込むマキアに浮かんで頬に擦り寄るミルア
「〜初召喚した時から言ってるでしょ?ワタシ達はいつも主の傍にいるからね。〜」
「ありがとう。また喚ぶね?」
「〜待ってるね……んじゃ!魔族のみなさんもお疲れ様ね〜」
そう言いながら前足を手のように振るミルアの足元に魔法陣が展開されて異界に帰り消えたのだ