第7章 てがみ
「余計なことをしたな……すまん…」
片手で頭を抱え謝罪するギルヴァに、マキアは首を横に振るう
「連絡することは普通よ。親がパートナーとか決める家があるんだから連絡について謝ることはないわ。」
「でも……それで昨日の今日にパートナー辞めるなんて言ったら……」
ビィナとレンヒの言葉に頷くマキア
「確実に義父は私の昨日の行動を調べます。総支配人によってホテルに泊まったことはパートナーになったのとデビアン帝国のマナーとでも言えば平気ですが……」
「【スヴァガル】のことで少なからずマキアの身体を傷つけた俺にミへーラフィ侯爵は容赦ないだろうな……」
「申し訳ありません。ギルヴァ様、なのでせめて社交会始まって1週間後ならパートナーの解消は義父に怪しまれませんので……」
「何言ってる??俺はパートナーの解消するのを止める。」
「え??」
驚くマキアにギルヴァは微笑み
「事情を知ったにせよ。知らないにせよ。マキアの身体の負担を考えてパートナーのことを言ったが…ミへーラフィ侯爵家の連中に勝手に色々と嗅ぎまわれるのや色々と言われるのは俺は痛くも痒くもないが、お前を守ってやりたいと更に思ったんだよ。」
「ギルヴァさ…ま……」
「大切なマキアが傷つくのは嫌なんだ。たとえ相手が家族だとしてもな。」
「私は慣れてらっしゃいますよ?傷つくのは」
「俺が嫌だ。義姉達との事を見て余計に思ったんだよ。」
笑みを見せるマキアの瞳が潤み涙を浮かべる