第7章 てがみ
頭を下げるマキアに首を横に振る3人の魔族
「スヴァガルについての人間のデータを把握してなかった私達なんだから謝るのは私達の方よ。ごめんなさいね。」
「僕らの感覚で進めて負担を掛けさせてしまって本当に申し訳ない!」
ビィナとレンヒが頭を下げながら言ったことに、マキアは驚きながら両手を横に振ろうとしたがバランスが崩れて倒れそうになったのをギルヴァが両肩を掴んで自らの胸板に寄り掛かるようにさせる。
「魔力の荒れで身体がダメージ受けてるんだ。魔道具を使って治癒をしたらしいが無理をするな。それと……」
言葉を詰まらせるギルヴァが次の言葉を出そうとした時に、マキアが首を横に振るう
「…パートナーをやっぱり辞めるって言うつもりですか?」
「……っ…どうして……」
分かったんだと小さな声で言いながら辛そうな顔をするギルヴァに、首をまた横に振るうマキア
「私がスヴァガルについて甘く見ていたのにも原因があります。なのに1回でこうなったから辞めるのですか?」
「だが!お前は倒れたんだぞ!?分かってるのか??」
少し声が大きく荒っぽい言い方になるギルヴァに、ちょっと!!と止めようとするビィナを止めたレンヒは小さく首を横に振るう。
そのレンヒとビィナを軽く横目で見ながらもギルヴァに対して、冷静に…そちらへと言ってベッド横にある椅子に座るよう言ったマキア
不満そうに座るギルヴァ
不安そうにするミルアを膝上で撫でながら真剣な目でギルヴァを見つめるマキア
「落ち着いてください。ギルヴァ様。私は今回のことで勉強になったのです。体内で魔力が荒れる経験や召喚獣を使ったのを最後に意識を失ったこと」
まだ涙目のミルアの瞳を優しく拭いながら
「確かに私は倒れました。それは紛れもない事実ですし、国交間で問題になる事が起こりました。魔力不安定を治めて貰うために魔族の重要な幹部という地位の御三方の力を使ってもらったこと。」
そう言いながら真剣ながらも優しい顔で、ギルヴァとレンヒとビィナをそれぞれ見た。