第1章 はじまり
軽く眉間のシワが寄るアラバサ皇帝に頷くギルヴァ
「ヤツら(反帝国軍)は魔物の使役させ闇魔法を主に使い、闇魔法の魔法武具も多く使っていましたのが、これまででした。なので、我ら帝国軍は光魔法を使える武具をシクロスキー卿が筆頭の魔法武具庁に開発と生産してもらい、それを使い殲滅と捕縛をしておりました。」
だが……と話を続けるギルヴァは眉間のシワが寄りながら
「今回の遠征で戦いにて、ヤツら(反帝国軍)は使うはずない魔法を使ったのです!!」
「ま、まさか?」
そう言葉を漏らすレンヒの方をギルヴァ見て、軽く頷くもアラバサ皇帝の方を見て
「光属性の聖魔法を使いやがったんです!!」
そのギルヴァ言葉に、その場いる全員が驚きを見せた。
レンヒは立ち上がり、そんなはず!!って声が出てしまい脱力しながら座る
「真なのか??ギルヴァ?」
「ハッ!皇帝陛下、証言のために部下の1人を呼んでも構いませんでしょうか??」
「構わぬ。呼べ」
そう許したアラバサ皇帝に、ありがとうございます。と言いながらギルヴァは椅子から離れて
指を鳴らすと、ギルヴァと同じ背丈くらいの黒い亜空間がギルヴァの右横に現れて出てきたのは…
黒豹の獣人の魔族で、左の顔半分と左腕前半に白い包帯が巻かれている。
「わ、我が黒き太陽……こ、皇帝陛下にご挨拶申し上げます。」
怯えながら片膝をついて、両手を組もうとしたが左手に力が入らず痛みに顔を歪ませる黒豹の獣人
「良い。その怪我でよく来たのぉ…」
アラバサ皇帝は片手をあげる
それを見たギルヴァは黒豹の獣人を支えながら
「すまぬな……ローグラ」
「大将軍がそんなこと言わないでくださいよ。オレは全然平気っすよ」
ローグラと呼ばれた黒豹獣人は笑みを見せるも痛みがあるのだろう少し苦しそう