第1章 はじまり
「皆、よく集まったな……」
アラバサ皇帝がそう言い始め
幹部9人とガエテ皇太子がアラバサ皇帝の方を向く
アラバサ皇帝は話を続ける
「今回は、ある招待があってなぁ……まぁ、その話よりそれぞれの報告を聞こうか??」
そう言うと…
前回から半年は経ったというのもあり
問題と解決したことを、それぞれの幹部が報告していた
と言っても…
レンヒの魔法武具の輸出と新開発
ビィナの魔法の研究成果の報告
ジュヤの民による病と出生率
それぞれが書類を元に報告していた。
アラバサ皇帝が頷き、最後のジュヤの話を聞き終わる
「では、次は遠征に行っていたギルヴァ…報告せよ」
名前を呼ばれたギルヴァは立ち上がり、ハッ!!と返事しながら一礼した
「今回、遠征に行ったのは反帝国軍の施設があると報告のあった人同盟国に入ってるフィンラン国と我が国の国境近くのゼッエイアへ行きました。」
「うむ……よく3ヶ月で戻ったな?ギルヴァ」
「はい。皇帝陛下の読みはほぼ当たっており3ヶ月という期間で撤退しました。」
そう言うギルヴァに片眉を上げたアラバサ皇帝
空気が更にピリつく
「ほぼ??……撤退??……なんだと?殲滅ではないのか?ギルヴァ」
皇太子以外の幹部が皆が身体震えるくらいの覇気に、ギルヴァは恐れず頭を下げながら話を続ける
「ハッ!反帝国軍だけと思いの今回の遠征装備には万全とは行かず、私の判断で決定しました。部下含め他の者は何ら責任はございません。」
「万全とは行かず??……何があった?」
少し覇気が緩くなるアラバサ皇帝に、頭をあげるギルヴァ
「反帝国軍ヤツらはいつもと違ったのです。」
「なんだと??」