第6章 しょうじょ
「〜大将軍が主の魔力を安定させる為に集中するのは覚えてるわね??〜」
「覚えてる。」
「〜そう……大将軍が主に集中しているのをアタシはずっと見守っていたわ。そうね……時間的には3時間くらいかしら。〜」
「そんなにか?」
「〜うん。3時間過ぎくらいに大将軍はいきなり呼吸を荒くしたのよ。んで、魔力が体内でグチャグチャに動き回ってるのも見えたわ〜」
「は??俺が?」
「〜嘘だと思うだろうけど見たんだから嘘じゃないわ。さすがにヤバイと思ったんだけど、大将軍は闇属性がメインでしょ?アタシは近付こうにも魔法まで使えなかったのよ。結界を作った闇属性の空間が濃くなって、アタシも近寄るだけで精一杯だったのよ。〜」
「そうなのか……」
「〜そしたら…………〜」
数時間前のマキアのホテルの部屋のベッドルーム
闇属性の結界内をフラフラしながら歩き、目を閉じて息を荒くするギルヴァに近寄るミルア
(〜ヤバイわ。このままじゃ主も大将軍も危険よ。どうにか止めないと……〜)
すると
=ドンドン!!ドンドン!!
ふと扉を叩く音が聞こえたミルアは、なんだろうと思い、何とか闇属性の結界から出て身体を震わせて音のする部屋の扉の方へ向かうと……
「マキア??ギルヴァ??返事をしてよ!!私よ!ビィナよ!!」
「ビィナ、やっぱり鍵を開けてもらおう!さすがに不安すぎる。」
「そんな時間ないし騒ぎを大きくしたくないわ!魔法でドア吹き飛ばすのはダメ?」
「ダメに決まってるでしょ!!せめて鍵の解除にしてよ!!」
なんか男女の話し声が聞こえたミルアは首を傾げながらも身構えながらドアの施錠を魔法で開ける。