第6章 しょうじょ
抱きしめたまま片手で左から右へバッ!と動かして影を炎で燃えつくしたギルヴァ
「変なんかじゃない……絶対に変じゃない!…凄いことなんだ。属性魔法じゃなくて召喚魔法で中位クラスを出すなんて…褒められることだ。変という奴はただの馬鹿だ!!」
「でも……でも……グスッ……変って……だから友達も居なくなっちゃったもん……うぅ……」
「そんな変とか怖いとか言う奴は友達じゃなくていいんだ。そんな傷つけるようなこと言うのは馬鹿で悪い奴らだ!お前は悪くない。凄い子なんだ!!」
そう言いながら胡座の片側にマキア少女を座らせる
「グスッ……魔族さん……優しいね…お父さまとお母さまと同じようなこと言ってくれたわ……グスッ」
まだ泣きながらのマキア少女
「優しいのか?普通だろ……魔族は怖くないのか??」
「怖くないわ。……グス……お父様が言ってたもん。どんな種族でも悪い者もいれば良い者もいる。優しいことをするのは良い者ってね……だから怖くないわ。」
涙を拭きながら言ったマキア少女に優しい笑みを見せるギルヴァ
「ありがとうな。嬉しいよ。そう言ってくれて…」
「本当のことを言ったまでよ?優しい魔族さんのお陰で頑張れそうだわ。」
「友達作りか?」
「ううん……私ね……よその子になるの。そこで頑張れるってこと」
「え?よその子?」
「えっと……侯爵??だっけ?……もう少し成長したらそこに行くの。」
「養女ってことか……」
「あぁ!それよ!養女だわ。そこでね?召喚魔法を頑張るのよ。」
「なんで侯爵なんだ?」
「うーん?なんでだろう?お父さまは、召喚の才能が世の中の役に立つからって言ってたわ。」
「行きたくないって言えないのか?」
「ダメよー!私はシンディ家の娘よ?お家のために頑張らなきゃ!」
「頑張るって……まだ親と居るべきだろ?」
「大丈夫よ!お父さまも、お母さまもお手紙をたくさん書くから、私もたくさん書いてねって言ったわ!お手紙でお父さまとお母さまと繋がれるのよ。平気だわ!」
そう言いながら、泣いたことにより赤い目元で笑顔を見せるマキア少女