第6章 しょうじょ
用意されたスイートルームを見渡しながら困ったような顔をしたマキア
「他国からの賓客ならば、このクラスの部屋はいいですが、私はヒューニンザ帝国の国民ですのに……」
と勿体ないと呟くマキアに
ギルヴァは動く絵画の横の壁ををコンコンとノックしながら
「何を言ってるんだ?他国の客である俺のパートナーなんだぞ?これくらい普通だろう…」
「そうは言っても…」
「言ってもじゃねぇよ……お?ここか?」
コンコンとノックして音が違うことに気付いたギルヴァは両手で壁に触れて魔力を込めると黒い魔法陣が現れて
壁が扉になり、ドアノブを引くと隣のギルヴァの部屋に繋がった。
「わぁ……すごい」
繋がったことに驚いて、隣のギルヴァの部屋に入り見渡すマキア
ギルヴァの方の部屋はグレーがテーマカラーで、マキアの方の部屋はラベンダーがテーマカラーになってるので同じ配置でも雰囲気が全く違う
「こうなってるんですね?繋がるなんて知りませんでしたわ。」
不思議に思いながらギルヴァの部屋のリビングルームのソファーに座るマキアに、繋がる扉を開くよう固定したギルヴァはニヤニヤと笑いながら
「おいおい。お嬢さん?ここ誰の部屋か分かってる??」
そう言いながら繋がる扉のすぐ横の壁に寄り掛るギルヴァにキョトンとしてるマキアは首を傾げながら
「え?…ギルヴァ様の部屋ではないんですか??」
「そう…ギルヴァ:ガイベルドの部屋……俺の部屋……男の部屋ってこと分かってるのか??ミへーラフィ令嬢?」
ゆっくり丁寧に言って、最後の「男の部屋」というワードに強調するギルヴァ