第5章 ぱーとなー
「魔力が強いからこそ大事な事なんだ。ギルヴァは脳筋だし具合悪くなることは無いだろうけど、マキアちゃんは人間だし【スヴァガル】で馴染ませておかないと具合悪くなっちゃうよ??」
それは嫌でしょ?とつけ加えるレンヒに、
脳筋は関係ないだろと言うギルヴァ
「あの……具合悪くなるとはどのようなことがあるんですか??」
「1番多いのは、魔力酔いね。」
マキアの質問に答えるビィナ
魔力酔いとは魔力がコントロール出来ない幼少期に起こることが多い症状で視界が揺らぎ気持ち悪いことが多く寝込むことが殆どである。
「魔力酔いなら酔い止めのポーションを飲めば大丈夫なのでは?」
「ポーションは止めておいた方がいいわ。無理に止めるより馴染ませた方のが断然楽なのよ。それにパートナーとの魔力馴染ませにはポーションは効かないという報告が多いのよ。」
「そうなのですね…他に症状あるんですか?」
「うーん。人によるのよね。頭痛もする人いるし……私は倦怠感が凄かったわ。」
「僕はお腹痛かったねー」
と経験談を語るビィナとレンヒ
「まさかそういうのがあるとは思わなかったです。知識不足でしたわ。」
「いや、まず話をしてない馬鹿が悪いからマキアは悪くないわ」
「そうそう!!」
マキアを慰めるビィナとレンヒに、
ぐっと気まずそうに頭をかくギルヴァ
そんな中で新しいお茶を持ってツァンが来て
「懐かしい話をしてると思ったら……人間には知られないことなのは当たり前ですよ。だってそこまで魔力が強い者同士なんて人間にはありませんからね。」
そう言いながらお茶のグラスを変えるツァン
「ツァンさんもスヴァガルの経験あるのですか?」
「名前はエルフ族で言うと少し違って、スーガルと言ってましたわ。昔、主人とパートナーを組んだ時にね。同じ空間で寝たのよ。エルフも魔力高いからやる習慣なのよ。やっぱり魔族もあるのですね。」
マキアの質問に答えるツァン
「やっぱりエルフ族はあるんですね。」
ビィナの言葉に頷くツァン