第5章 ぱーとなー
「ったく、それにしても兄貴も兄貴なら…その妻も妻だな。」
「あっ……家族が失礼を……」
頭を下げようとするマキアに、頭を撫でている手で力を込めて止めるギルヴァ
「お前が謝るな。」
「ですが、家族ですし」
「家族だろうとマキアが謝る必要なんてないだろ。責めたくて言ったんじゃねぇよ。厄介な家族を持つと大変だなぁと言いたいんだ。」
「あぁ……」
そう言いながら苦笑をするマキアに、嫌な思い出があるんだなと思うギルヴァ
「まぁとにかく宣戦布告は出せたからな。いいだろ?」
「せ、宣戦布告って……戦じゃないんですから」
「は?……女にとって社交場は戦なんだから間違ってはねぇよ。」
「なんでそれを??」
「姉貴、いるって言ったろ??散々聞かされたんだよ。社交場は女の戦場だからパートナーが頼りないと防具無しで戦場へ行くようなものだぁってな?」
そう言ったギルヴァに目をパチクリさせながらも吹いて笑うマキア
「さすがはお姉様ですね。」
「あぁ、だから姉貴はデビアン帝国の社交場のトップに居続けられてるんだよ。やっと笑ったな?」
「あっ……ありがとうございます。」
「パートナーを大切にするって言ったろ?笑顔にさせるのも大切な事だよ。」
そう言いながらまたマキアの頭にキスをするギルヴァ
「ちょ……さっきもですが、外ですよ?」
「あ?俺が大切にするくらいイイ女だって見せつけてるんだよ。それとも……」
耳元に口を寄せるギルヴァ
「2人っきりのがいいと言うならそれ以上だぞ??」
その言葉にボッと赤面するマキア
クククッと笑うギルヴァ