第5章 ぱーとなー
「やっぱり嘘だわ!ハミア義姉様と私を騙そうとするなんて何様なの?!マキア!」
「本当なのです。ご紹介したいのですが、採寸しているのも本当で……」
嘘と認めないマキアにキッと睨んだランコはマキアに近寄り
「いい加減に嘘だと認めなさい!!マキア!!」
大きな声と同時に手を上げるランコ
それを楽しそうに見るハミア
護衛騎士は動こうともしない
頬を叩かれると思うマキア
(防衛魔道具に魔力を?でも……)
髪飾りのことを思い出すも魔力は込めることはせず叩かれるのを受けようとするマキア
=パシ!
「物騒なことをする令嬢じゃねぇか??」
痛みが来ないのに疑問を感じて目を閉じてたのを開くマキア
そこにはランコの手首を左手で掴み、マキアの肩を右手で持ち抱き寄せるギルヴァの姿がいた。
「あ……ガイベルド卿??」
「間に合った。」
ランコの手首を離したギルヴァはジャケットを着ておらずグレーのノースリーブタートルネックのトップスにズボンの姿でいた。
「なんで……採寸の最中では?」
「ん?…連絡を返すには長いし気になってな?採寸はあと少しだがちょっと吸いたいって言って出てきたんだよ。」
そう言いながら肩を抱いてる方の手とは反対の手で煙草を吸うジェスチャーをしたギルヴァ
「な、ななな!……何なの!?貴方!!」
そう言うランコにギルヴァは顔を向けながら一瞬睨み
ランコとハミアは肩を揺らして、護衛騎士でさえも身構える。
「マキア、この令嬢達は?」
睨みから普通の目になり片腕の中にいるマキアに聞くギルヴァ