第2章 再会の日
「…これからは毎週一緒にいられるから。ずっと待っていてくれてありがとう。」
「ふん。また我の前からいなくなったら許さんからのお…覚悟しておけ」
それだけ言うと邪視は私の胸にグリグリと頭を押し付けるように抱きしめる力を強めた。
「ええ。ずっと一緒にいるわ。あなたが望む限り。」
ぎゅ、と応えるようにこちらも強く抱きしめた。
しばらくそのまま抱き合っていたが、満足したのかゆっくりと腕の力が弱まった。
合わせて私もそっと腕を緩める。
「邪視、そろそろ眠れそう?」
「まだ寝れん。じゃがこれは気が安らぐ」
「そう?苦しくない?」
「大丈夫じゃ」
「じゃあもう少しこのままいましょうか」
胸の位置にしがみついているのでちゃんと呼吸ができているか心配ではあるけど、大丈夫だというのでそのまま抱いておくことに。
私もこの体勢はぬいぐるみを抱いているようで結構落ち着くし。
なんとなく手持ち無沙汰なのでついでに背中をトントンとゆっくり叩いてあげる。完全に小さい子の寝かしつけだけど…
そうしているうちにやがて寝息が聞こえ始め、邪視が眠ったのを確認すると、私もようやく瞼が落ち始めて夢に沈んでいった。おやすみ、邪視。