• テキストサイズ

メンヘラヤンデレ彼氏からの溺愛調教

第7章 地雷




開店前の、店の中。
ママさんも女たちも気を利かせて俺と暁さんの、ふたりきり。


「雅」


ぎし、とソファを軋ませて。
暁さんが隣へと座る。
いや。
わざわざ隣に座る必要ねぇだろこれ。
す、て。
暁さんとの間に間を作れば。
暁さんの手が、髪へと触れる。



「本題!!入ってもらえませんか」




それを思い切り振り払って立ち上がった。





莉央ちゃんを知ったせいかな。
だめだ。
触られるだけでものすごい嫌悪感。
蓋なんて出来ないくらいに吐き気と眩暈が押し寄せる。





「…………莉央と寝たら俺はもう必要ねーか」
「ぃや、だから…………。もうほんと勘弁して」


吐きそう。
この空間にいるだけで。
この雰囲気、空気だけで眩暈がする。



「なんで。どーせ暇つぶしにちょうど良かっただけだろあんた。俺伝えましたよね、『お世話になりました』って。もともと組での俺の立場確立できるまでって約束だったし。もういい加減解放してくれよ頼むから」
「暇つぶしは、暇つぶしだよな。…………じゃぁ代わりに莉央になってもらうか、暇つぶし」


「…………」



一瞬で。
血の気が引くのがわかる。
何言ってんのこの人。



「…………莉央ちゃんに、なんかした?」
「おまえ次第かな、雅」



「っ」





吐き気がする。





「ものわかりいいな、おまえはほんと、かわいいよ」





ぐらぐらする。
地面がぐにゃぐにゃに揺れて。
立ってらんない。




ああほんと。





クソみたいな人生そう簡単に変えられるわけねぇか。





/ 142ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp