第10章 監禁
「言ったよね俺、今日は許してあげないって。莉央ちゃんが疲れて眠っても泣き叫んでも俺が満足するまで終わらないよ」
莉央ちゃん。
て。
名前、呼ばれて。
ぼーっとするままに柳瀬へと視線を向ける。
パキン、て。
シートを折り曲げて、落ちたのは白い、つぶ。
「ぇ」
何。
その薬。
「柳瀬。やだ…………っ。ごめんなさいっ、ごめんなさい…………っ」
「大丈夫害はないよ。俺も飲むし」
べ、て。
舌の上に乗せた錠剤を口へと含んで、柳瀬が水をこくんて、飲み干す。
ついで、もうひとつ粒を出して。
また、自分の舌へと乗せた。
「嫌だ…………。いや、柳瀬」
ふるふると首を振っても。
顎が、つかまれて。
強引に口の中に押し込まれた錠剤。
水を流し込まれば、どんなに飲むのを拒んだとしてもそんなの時間の問題。
結局は水と一緒に喉を通り過ぎていく。
「莉央ちゃん」
「ひ…………っ、ぅうぁあああ…………っ」
ぐちゅぐちゅに空気を含ませて。
柳瀬がゆっくりと動けば。
身体が、悦ぶ。
気持ちいい、で頭いっぱいになる。
「…………ずっと、泣きっぱなしだね莉央ちゃん」
す、て。
柳瀬の指先が伸びてきて、溢れる涙を拭ってくれた。
「怖い?」
「…………っ」
「ごめん、なんかもう自分でも良くわかんなくて。冷静でいようとすればするほど頭ン中ぐちゃぐちゃで、俺」
だめだ。
頭に入ってこない。
話、を。
ちゃんと、話しなきゃいけないのに。
クリアでいられない。
モヤがかかる。
「…………っ!?やめ…っ、やな、せ…………っ、へんっ、やなせ、これ…………っ」
奥を擦られるだけで頭に火花が散る。
何。
これ。
意識がとぶ。
「っあああッぁあ、やぁああああ…………っ」
同時に。
蕾へと当てられた玩具が容赦なく責めたてて。
思考を奪う。
思考がグラグラして。
今すぐにでも意識手放してもおかしくないのに。
気を失えない。