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メンヘラヤンデレ彼氏からの溺愛調教

第5章 堕ちる





「ならないよ。ちょっとびっくりしただけ」
「…………酷いことしたのに?」
「別に、闇に沈むトリガーがなんとなくわかったからいい。」

それに。
って。
付け加えて。

「柳瀬がすごく好きでいてくれてるのは、伝わった」




小さな声で。
小さくそう、莉央ちゃんが呟いた。




「莉央ちゃん」




「別にいいたくなかったわけじゃないの。無理やり言わされるのが、嫌だっただけで」




ごほん。
て。
小さく咳払い、して。


莉央ちゃんが俺を抱きしめる手を緩めると。
正面から、顔を赤くして、向き直る。



「柳瀬が安心できるなら、ちゃんと伝える」
「え」


うわ。
うわ。
なんだこれ。
やばい。




「…………好きです」



やばいやばいやばい。
なんか。
なんか血、足りない。



「…………たぶん柳瀬よりもずっと前から」


「え?」



「中学で、同じクラスになった時から。たぶん…………」



たぶん!?
たぶんて何。
うわ。
うわぁ。
うわぁ。



「…………なんか、言ってよ恥ずいじゃん」
「いや、なんか感極まって…………」
「なんだよそれ」
「中学の時から、とか、初耳なんだけど」
「…………言ってないもん」
「いや言えし!!」
「だってあの時は、そーゆーのわかんなかったし、」
「…………そうなの?」
「いや、柳瀬けっこう人気あったし、いろいろ噂、あったし」


噂。
ああ。
うん。
あの頃、人に言えないこと、たくさんしてた。


ああ。
でもそのせいで莉央ちゃんのはじめてを見ず知らずの誰かに奪われたって思うと、昔の自分殺してやりてぇ。



「何考えてる?」
「…………ごめん怖い顔してた?」
「してた」
「8年間も無駄にしなきゃ莉央ちゃんが馬鹿な男2人に誑かされることもなかったのになって、考えてた」
「ふ、たりって、なんでわかんの!?」
「調査は仕事柄得意だよ」
「い、いやだって、高校生の時とか、なんでいないって思うの?」
「…………いたの?」
「いないけど」

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