第3章 自爆
え。
なんだ。
これ。
莉央ちゃんが、目を閉じた。
瞬間。
柔らかい唇が、触れた。
———は?
「…………莉央ちゃん、これ、何」
ああだめだ。
目が逸せない。
「…………キス」
なんっなんだよもう!!
今ので血管、ブチ切れた。
抱く。
もうまじで抱く。
「…………あんたさ、これ意味わかってやってんの」
ぐに、って。
右と左の頬を右手できつく押し潰し、額をくっつけた。
「…………」
ねぇもうさ。
恥ずかしいのか睨むのかどっちかにして。
至近距離でその顔。
いろいろ。
いろいろさ。
またまた自分の行動に自爆する。
ちゅ。
ちゅく。
ちゅ。
ソファーに傾れ込むように体重かけて。
莉央ちゃんの唇へと口付ける。
「ねぇ、口開けて」
「ん」
恥ずかしそうに口を閉じて。
真っ赤になった両目が、真下で揺れて。
「積極的なのか恥ずかしいのかどっちなのキミ」
両方から頬をむにっておして、お手伝い。
口が緩んだところで。
指を口の中へ。
舌先を見つけて、捕まえる。
「…………舌、気持ちいい?」
ふと、見れば。
蕩けた顔してこっちを見てる、莉央ちゃんと目が合った。
あー。
ゾクゾクする。
その目。
ぐいって。
引っ張って。
起き上がったソファーの上、さっきまで下にいた莉央ちゃんを膝の上へと乗せれば。
視線が俺より、上になる。
恥ずかしそうに戸惑う莉央ちゃんの後頭部へと手を伸ばし、唇へと誘導。
羞恥で力が緩んだところで口の中に舌を突っ込み、舌を舐めると。
びくんと反射的に引く身体。
逃がさないように、しっかりときつく抱きしめた。