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メンヘラヤンデレ彼氏からの溺愛調教

第9章 誕生日


「…………」


柳瀬へと手を伸ばし。
ピアスへと、触れた。
「ピアス?好き?」
「ん」
「莉央ちゃん開いてないもんね。興味あるなら開けたげよーか、穴」
興味。
あるとするなら。
柳瀬と同じピアスが、したい。
「…………じゃぁ今日あけて」
「えっ」
「今日がいい。誕生日プレゼント」
「…………やっぱお店とかで、開けた方がいいよ、こゆのは」
「柳瀬開けてくれるっつったじゃん」
「いや言ったけど、まさか肯定で返されると思わんくて」
「男でしょ、一度でも口にしたならちゃんと責任持って」
「莉央ちゃんかっけー」
「誤魔化し禁止。お腹空いたし出ようか柳瀬」
「いゃ、ゆっくりしてよーよも少し」
「…………ならそこの裁縫セット取ってきて」
「頑固かよ。…………わかりましたお姫さま。ちゃんとしたの買おうねこーゆーのは。膿んだら最悪」

「うん」

「うんじゃないのよキミ。そんな嬉しそうにしないで莉央ちゃん、俺今罪悪感で圧死できる」
「バカなこと言ってないで靴履いて」
「…………はいはい」


柳瀬と繋がれるもの。
見つけた。
柳瀬が少しでも安心できるもの。
目に見える、形として残るもの。


見つけた。







「莉央ちゃんほんといいの?痛いよ?血、出るよ?動画ちゃんと見た?ブツってなるよ?ブツって。思うよりけっこう衝撃あるよ?」
「…………なんなのそんなにあたしビビらせて楽しいのおまえは」
「違うし。莉央ちゃん心配してるの」
「いいから一思いに…………っ、つぅ————っ」
「…………ごめん、こーゆーのは、気負ってするものじゃないと思って」
「へいき。うん、助かったありがとう」

確かに心の準備してたら躊躇したろうな。
それにだいぶビビらせてくれたおかげで思うより、衝撃少ない。
…………ほんとに。
こーゆーとこ。
ほんと大好き。
あたしがほんとはひよってんの、柳瀬気付いてた。


「…………ありがとう」
「痛かったよね、当分ファーストピアス外さないでね」
「わかった。柳瀬」
「ん?」
「つけれるようになったらさ、これ、いっこちょーだい?」
「え」
「柳瀬の、どれかいっこちょーだい。…………だめ?」

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