第7章 代償
「ッ!!!(おいおいマジか…)」
が目覚めてから数日が経った。
依然、の記憶は戻らんままや。
リハビリの甲斐もあって身体の方は良くなってきたし、医者からもOKが出たこともあって身体能力検査をしたんやけど…
記憶はないが、身体はちゃんと覚えてるようや。
以前のと変わらんしなやかな動き…
そして容赦なく怪獣を討伐する姿はあの頃と変わらんままや…
「流石だな…」
「ッ!ええ、ほんまに彼女は凄いです…」
カシャッ!
「ハッ!?」
突然のシャッター音に驚きの声をあげた保科…
その音の元は…
「お前のそんな驚いた顔が珍しくてな…の記憶が戻ったら見せてやらんとな」
「やめてー!!!隊長、それは恥ずすぎます!!!」
珍しく焦る保科にミナも小此木も思わず笑みが浮かんだ。
何せ婚約者である彼女が意識不明の重体、そして漸く目が覚めれば記憶を失くしてしまったのだから…
「隊長、んとこ行ってきます!」
保科はそう言っての元へと向かった。
そんな保科の後ろ姿をミナと小此木は微笑みながら見送ったのであった…
モニターに映し出されるの表情はかなり驚いてた。
そりゃそうや、自分1人であの数の怪獣を討伐したんやから…
この3日間、リハビリを頑張ってたんやと思ったら胸が締め付けられた。
身体も心配やったけど、なにより早く褒めてやりたかったんや…