第7章 代償
『保科さん…』
保科さんのことは覚えていないけど、彼がそばに居てくれるとすごく安心できた…
彼の笑顔は太陽のように眩しくて、温かい…
凄く心地が良かった。
早く思い出したい…
私にとって保科さんはどんな存在なのかを知りたい…
初めて会った時、彼のあの悲しそうな顔が頭に焼き付いている。
どうしてそんな顔をするの?
保科さんのことを考えるだけで胸が締め付けられるのは何故…?
早くこの正体がなんなのかを知りたい…
だけど今は…
『早く明日にならないかな…』
早く保科さんに逢いたくて堪らないのだ…