第7章 代償
「長谷川ー!痛いじゃないかぁ!ボクは隊長様だぞ!!」
「宗四郎、鳴海が世話をかけてすまなかったな。ッ!…目が覚めたんだな」
長谷川さんの言葉には小此木ちゃんの後ろからひょっこり顔を出すも不安げな表情やった。
まぁ長谷川さん強面やからな…
「大丈夫や、こちらは第1部隊副隊長の長谷川さん」
「ッ!…長谷川エイジだ。宜しく頼む」
流石は長谷川さん、僕の言葉でなんとなく状況を察したようや。
僕を見上げるに大丈夫やっと意味で頷いてやれば、は差し出された手を握り返した。
『長谷川さん、よろしくお願いします』
「ああ、宜しくな」
心なしかの表情も柔らかくなった気がする。
和やかな雰囲気をまたしてもこの人はぶち壊しにかかる…
「ああー!!長谷川狡いぞ!気安くと握手するな!バシッ)ぅ…」
長谷川さんのハリセンが鳴海隊長にクリーンヒットした。
『あの…大丈夫ですか…?』
「コイツのことは気にしなくていい、それより痛むところはないのか?」
『はい、大丈夫です』
「そうか。暫くは安静にしとけ、いいな?」
『はい、ありがとうございます』
「宗四郎、を頼む。鳴海、戻るぞ」
「はぁ!?嫌だ、嫌だー!離せー!!オカッパとを2人きりにするなんて許さないー!!!」
そう言いながらも鳴海隊長は長谷川さんに引きづられて去っていたのであった。