第6章 眠り姫
「さぁ、そろそろ時間だ」
『ッ!もう…?』
お父さんの言葉にもう皆んなに会えるのはこれが最後なんだと実感した。
「、私たちはいつでも貴女のことを見守っているわ。大丈夫、貴女はお母さん達の自慢の娘よ。絶対に乗り越えられる」
「ああ、そうだぞ!」
『お父さん、お母さん…』
「、キコルのことお願いね!あの子頑張り屋さんだから、少し心配なの」
『ヒカリさん…勿論です!』
「、頼んだぞ…」
『功さん…9号は絶対に私たちが討伐します』
「ッ!フッ…いい顔だ…」
『ッ!!!うっ…』
初めて見た功さんの笑顔…
それと同時に眩い光に再び包まれたのであった。
"この国を頼んだぞ…"
これが本当の功さんの最期の言葉だった。
次に目が覚めた時、私はこの出来事も全て忘れていたのであった。
心の底では奇跡が起きて宗四郎のことだけは覚えているかもしれない。
そう願ってはいたけど現実は…
「っ!!」
『…どちら様ですか…?』
甘くはなかった。