第6章 眠り姫
『ッ!!』
さっきの暗闇とは違い、明るい世界にいた。
凄く安心できる場所…
そして何より自身の目の前にいる人物たちに私は思わず飛び込んだ。
『お父さん、お母さん、ヒカリさん!!』
「、見てたぞ。1人でよく頑張ったな!!」
私の頭をガシガシと撫でてニカッと歯を出して笑うお父さん…
その表情は懐かしさもあるけど、彼…日比野さんに凄く似ているのだ。
「、寂しい思いをさせてごめんね…でも私達は自分たちのするべきことをしたと思っている。なによりが生きてくれていることが私たちの光だから…」
私の背中に手を回し、ぎゅっと抱きしめてくれるお母さん。
懐かしい匂いに心が温かくなった。
なによりお母さんらしい言葉に安心した。
「、ホントに強くなったね!キコルも負けてらんないわね!…ごめんね。貴女を1人にしないって、ユキさんの代わりにお母さんになろうと思ってたのに…また貴女に悲しい思いをさせてしまって…」
『ヒカリさん…謝らないでください。私、ヒカリさんのおかげでここまでこれたの。それに私は1人じゃないよ…』
そう、私は1人じゃない…
「宗四郎くんだな!彼はいい男だ!俺たちも彼にならお前を任せられる!」
「ふふ、そうね。彼ならきっと貴女を幸せにしてくれるわ」
「うんうん!、幸せになるんだよ!」
『うん、ありがとう!!』
お父さん達が宗四郎のことを認めてくれて、喜んでくれたことが凄く嬉しかった。
宗四郎にも伝えなくちゃ…
そこでやっと重要なコトに気付いたのだ。
『私…どうしたら戻れる…?』