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キミの隣で…【怪獣8号/保科宗四郎】

第2章 青天の霹靂


『ちょっ!//副隊長…』

「…今此処で君のこと抱きたい」

『何言って…ッ!』

冗談にしては度が過ぎている…と言おうとした。

でも言えなかった。



だって宗四郎はすごく寂しそうな表情をしていたから…



小此木ちゃんから宗四郎の元気がない理由を聞かれた。

多分今朝のことだ。

理由は言えないからとりあえず宗四郎と話してみると言えば、彼はトレーニングルームにいると小此木ちゃんは教えてくれた。

部屋に着くなり、中からは珍しく彼の荒い息遣いが聞こえてきた。

これは相当ハードなトレーニングをしてる…

宗四郎の癖なのだ。

ストレスが溜まるとハードなトレーニングをするのが。

いつもなら断る。
でも…今回の話は迷っている。

日比野さんが絡んでいるから…

彼を助けたい。

だけど一時的とはいえ宗四郎の隣にいれなくなるのだ。

正直かなり寂しい…

頭の中で色んなことがぐるぐると駆け巡る。


すると…


ガチャッ

『ッ!…そ、副隊長…』

「そんなとこでボーッと立って、どないしたん?」

扉が開き、ひょっこり顔を出す宗四郎はいつもと変わらない表情だ。

『あっ、いや、別に…ッ!』

「なんもあらへんことないやろ!ほら、入り!」

手首を掴まれトレーニングルームへと引き摺り込まれたと同時に抱き締められた。

『ちょ、副隊長ッ!//』

「宗四郎やろ…今は恋人同士に戻ってくれ」

どこか寂しげな声で話す彼に、私も素直に…

『宗四郎…どうしたの?』

「分かってんねん…せやけどやっぱり君を"アノ人"の隣に行かせたないねん…」

背中に回る手に力が入る。

宗四郎の言葉に胸が締め付けられた。

そう、私達はお互いに分かっている。

第1部隊へ行くべきだって…
 

「せやから、今此処で君を抱きたい…」

『へっ!?//何言って…んぅ//』

私の言葉は彼の唇によって乗り込まれたのであった…


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