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キミの隣で…【怪獣8号/保科宗四郎】

第4章 動き出した9号


キコルは目の前の光景に息を呑んだ。

理由は…

「四ノ宮…金を貸してくれ…」

鳴海が土下座をしているからだ。

おまけに着ているTシャツには誠意と書かれている。

然し鳴海の言葉は誠意とはかけ離れたものであった…

『はぁ…』

「は?」

鳴海の言葉に拍子抜けするキコル、は呆れた表情だ。

隊長たる者が部下に金を無心するのだから…

「何故か分からん、先週入ったはずの給料がもう口座にないんだ!」

鳴海の部屋には山積みに積まれた大量の箱…

「後ろにYAMAZON(ヤマゾン)の箱めっちゃ見えてるけど!!」

隊長であるものの、キコルはついツッコミを入れてしまった。

「俺は財力しか問わない!だから頼む!!」

『鳴海隊長…』

ここで漸く口を開いた。
然しいつもと違うドスの聞いた声に鳴海は慌て始める…

「あっ、…これはだな…ひいっ!」

『いいからさっさと訓練に付き合いなさい!!!』

鳴海の胸ぐらを掴むはかなりキレていた。

初めて見るキレたにキコルは息を呑んだ…

「!早まるな!ボクの話を…」

『言い訳をしない!さっさと行きなさ…ッ!!』

タイミングよく警報音が基地内に鳴り響いたのであった…

基地内は慌ただしくなり始める。

「鳴海!、四ノ宮…出撃だ」

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