第2章 青天の霹靂
『ッ…お久しぶりです。鳴海隊長、本日は四ノ宮がそちらでお世話になるということなので、そのご挨拶だけです…ッ!!』
「ほぅ…ボクにそんな挑発的になったのは、男だな…誰だ?ボクの知っている奴?ボクより強いの?」
クンクンとの耳元の匂いを嗅ぐ鳴海…
鼻のいい鳴海は、から保科の匂いを感じ取ったのだ。
『ちょっ…//』
の顎を掴み再び顔を近づける鳴海…
「この匂い、ボクは嫌いだ。まぁいい、そんな男よりボクの方が君には相応しい…君はボクの…ッ!」
あと数センチで唇が触れる距離で、警報音が鳴り響いた。
「チッ…出撃だ。まぁちょうどいい…絶対ボクに惚れ直すから」
『ッ!ちょっと…!!』
の手首を鳴海は掴み、キコルの方へと向き直した。
「ボクらの戦いからそれが何なのかを学ぶといい。特等席での見学を許可しよう…行くぞ」
の静止の言葉も完全に無視し、そのまま彼女の手を引っ張り鳴海は歩き始めた。
まるでは自分のモノだと主張するかのように…
長谷川は深いため息を溢し、行くぞとキコルに声をかけ鳴海の後を追った。
キコルはあまりの情報量の多さに戸惑ったものの、長谷川が何故を隠れさせたのかは理解したのであった。