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空白の少女と海の記憶

第5章 葛藤




味野は海辺の家に閉じこもっていた。
警察署には顔を出さずにただ酒を呷る日々。

あの夜
蘭花に銃を向けた瞬間から彼の心は壊れていた。

「………っ…」

彼はテーブルに突っ伏し短めの息を吐いた
彼女の弱々しい声が脳裏に響く

「味野、怒らないで…」

彼女は、敵である自分を愛してくれたのに
味野は彼女を利用し傷つけ裏切った。

思いにふけているとチャイムの鳴る音がして
味野は顔を上げ訝しげに銃を手に取った。

敵か、味方か。
どちらでも構わないと思った瞬間ドアの向こうから小さく声がした

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