第10章 初めての治癒、向けられた視線 ※微
掴まれている手を離されたは死柄木と向き合い、背伸びをして少し触れるだけのキスをした。
が、後頭部に手がまわり思い切り抱き寄せられ、舌で口をこじ開けられた。
「っん!!んぅ…、いや!ん……っ」
なぜ、どうして、気持ち悪い。
「やめっ…んんっ……はぁっ、はぁっ…」
やっと離してもらったあとに死柄木を睨む。
死「その顔もいいなぁ、イレイザーの絶望的な顔も最高だ」
相澤の怒りと絶望、その反応は愉快だった。
けれど、それ以上に唇の温度が、脳裏に焼き付いて離れなくなった。
一方は肩を抱かれ嫌悪感が全身を襲う。
相「ごめんな……」
そして脳無は相澤の顔を地面に叩きつけた。
「!!!なんで……」
死「なんで?俺たちはヴィランだ」
すると黒いモヤが傍にやってきた。
死「黒霧、13号はやったのか」
黒「行動不能にはできたものの、散らし損ねた生徒がおりまして1名逃げられました」
(助けが…来てくれる……)
死「は?はぁ……黒霧…お前がワープゲートじゃなかったら粉々にしたよ。…………さすがに何十人ものプロ相手じゃかなわない、ゲームオーバーだ。帰ろっか。あ、そうだ。帰る前に平和の象徴としての矜恃を少しでもへし折って帰ろう」
死柄木が、のサポートアイテムに手を伸ばす。
死「これ、いいね。人を救うための“手”を守る道具」
そして五指が触れた。
―その瞬間、個性が発動する。
サポートアイテムは、崩れない。
死「……あ?」
一拍置いて、笑う。
死「ほんとかっこいいぜ、イレイザーヘッド」
次の瞬間。
死柄木の指が、の首元へと移動する。
喉元、鎖骨、顎、唇を順になぞっていく。
触れるか触れないか、その距離。