第9章 酔いの夜、消えない温もり ※微
「おい!!!!」
振り返ると、夜道に爆豪の顔があった。
手にはコンビニのビニール袋。
爆「おま…何してンだ1人でこんな時間に!アホか!危ねェだろ!」
「かつき?……かつきくんこそこんなじかんに何をしてるんでしょーか!!!わるいこですね〜!!」
爆(っ…、酔っ払ってやがる…!!!)
顔は赤く、声はいつもより柔らかい。
足元も少しふらついている。
——初めて見る、の酔った姿だった。
爆「おーおー、せんせーはこんな時間まで飲み会か?」
「今日はねー、かんげーかいだったの!」
にこにこと、嬉しそうに話すその様子に、胸の奥が少しだけ緩む。
「それでねー……わっ……!」
身体が傾いた瞬間、爆豪は反射的に腕を伸ばして支えた。
爆「ったく……だから言ってンだろ。送ってく。家、教えろ」
「だめだよ、私がおくっていく!!」
爆「なに言ってンだよそんなんで送って貰うわけにいかねェだろ!」
「でもだめだよかつきまだみせーねん!」
爆「うるせェふらふらなのに1人にさせれっかよ!」
「も〜…じゃあ、送ってってくれる?」
その一言と、上目遣い。
酔っ払ったの破壊力は、爆豪の想像を遥かに超えていた。
爆「っ……!!!たりめーだろ」
「じゃあ、かえりはタクシー呼ぶからそれでかえって!それだったら送ってってもらう!!!」
爆「なんだそれクソかっこわりィじゃねーか!!」
「ならここでばいばいする!」
完全に駄々をこねる子供みたいで、なのに、恐ろしいほど可愛い。
爆「わーったよ…」
を守るために。
そして、ほんの少しでも長く一緒にいたくて。
爆豪はその条件を、渋々飲み込んだ。