第9章 酔いの夜、消えない温もり ※微
少し離れたところで飲んでいたブラドが、ジョッキ片手にこちらへやってきた。
ブ「!改めて、よろしくな!」
「こちらこそ、よろしくお願いします!」
ブ「いやぁ〜、B組の奴らがさ。『なんで先生はA組なんですか!?』って毎日グチグチ言ってくるんだよ……」
「ふふ、そんなに言われてるんですか?」
ブ「ああ。だからな、A組だけじゃなくて、たまにはB組にも顔出してやってくれ。あいつら、いいヤツばっかりだから」
「もちろんです!私もB組のみんなとは、もっと仲良くなりたいと思ってるんです!」
ブ「ははっ、それ聞いたら喜ぶぞ。よろしく頼むな!」
「はい、こちらこそです!」
そう言って頭を下げると、ブラドは満足そうに笑って自分の席へ戻っていった。
その直後、今度はリカバリーガールがゆっくりと近づいてくる。
リ「よっこいせ……」
小さく声を漏らしながら、の隣に腰を下ろす。
リ「の力は私と違って、軽い怪我ならほぼノーリスクで治癒できるんだろう?わたしゃもう老いぼれてるからね…が来てくれて助かったよ、これからも頼んだよ」
「いえ、第一線でずっと治癒をしてきた治与(ちよ)さんが居てこその雄英です!私は少しでも治与さんの力になれたら嬉しいです!」
リ「…には不思議な力があるね。ありがとう、嬉しいよ」
とても嬉しそうに自分の席へと戻って行った。
私に不思議な力なんてものは無い。
ただ思っていることを言っているだけ。
凄いのはここにいる人たち。
そんな人たちと一緒に仕事が出来るなんて、とても幸せなことなんだなと改めて感じた。
今だけは、不安なことも少し忘れて、楽しむことにしていた。
よそから来た、まだまだ未熟な自分をこうやってあたたかく受け入れてくれる人達の足を引っ張らないよう、頑張ろう、と身が引き締まった。
ジョッキにビールが次々と注がれていく。
ビールは、正直あまり得意じゃない。
それでも今日は、不思議とビールの気分だった。
そして歓迎会が始まって、さらに2時間。
教師たちは、すっかり出来上がっていた。