第7章 教師としての日々、初めてのキス
それから、アメリカでの生活や仕事の話を簡単に報告する。
エ「……今、恋人はいるのか?」
「それが、いないんですよねー!」
軽い世間話のつもりで、あははと笑いながら答えた。
エ「……なら、焦凍はどうだ」
「……はい?」
エ「今すぐじゃない。雄英を卒業した後でいい。許嫁という形ならどうだ。年齢差も4つだ。2人の子なら――」
「それは、炎司さんが決めることじゃないと思います」
きっぱりと、でも静かに。
「焦凍が本当に結婚したいと思える人と、結婚するべきです」
エ「……まだ先の話だ。頭の片隅にでも、置いておいてくれ」
「…燈矢くんのところ、行ってもいいですか?」
空気を変えるように、話題を切り替えた。
エ「あぁ。もちろんだ」
案内された先には、燈矢の仏壇があった。
エ「終わったら、声をかけてくれ」
そう言って、エンデヴァーは部屋を出ていく。
「……燈矢くん、ただいま」
静かな声で、遺影を見つめる。
「もう7年、経つんだね」
夕日が窓から差し込み、写真をやわらかく照らしていた。
「……会いたいな」
視界が滲む。
燈矢は、にとって初恋の人だった。
「もし生きてたら……どうなってたかな。……まだ、好きだったのかな」
ぽたり、と涙が落ちる。
しばらくして、静かに手を合わせ、仏壇を後にした。
エンデヴァーのもとへ戻る。
「終わりました。ありがとうございました。これから、焦凍のところへ行ってきます」
エ「あぁ。俺は事務所に戻らないといけなくなった。わざわざ呼び出してすまなかった」
「いえ……ありがとうございました」
エ「帰りは運転手に声をかければいい。次は、仕事で会うかもしれんな。……またな」
そう言って、エンデヴァーは背を向けた。