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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第2章 はじまりの時、与えられた役割


はそれからずっと、いつどんな個性が出るのかそわそわしていた。
そして旅行から帰宅した次の日、母が料理しているのをも手伝っていた時のこと。

母「いたっ!!」

母が包丁で指を少し切った。

「だいじょうぶ?」

少しだけ指から血が出ている。

「いたいのいたいの、とんでいけ!よーし、よーし」

母の指をさすっていると、ふわりとあたたかい光が現れる。

「わぁ!?」

光が消えた時には、母の指の傷は跡形もなく消えていた。

母「!!!もしかして…これが個性?傷が治せるの?」

「わたしのこせい?」

母「えぇ…!きっとそうよ!」

「…………もっと強くてかっこいいやつがよかった」

母「何言ってるの!貴重な治癒個性よ…!!!」

病院へ行って医者に診てもらう。

医「これは素晴らしい……!“快気”という個性だ。細胞を活性化させ、触れることで外傷も内側も治癒できる。今の時代、とても重宝される。今すぐにでも力になって欲しい、いくらでも援助が出る」

母「!すごいわ!!!」

この日からなにもかもが変わってしまった。
個性は、病院の“決められた人間の前でのみ”使うこと。
幼稚園が終われば病院へ行き、次々と運ばれてくる怪我人を治す日々。

「DNAから薬を作りたい」そう説明され、毎週血液を採られた。

ニュースになることはなかったが、噂は広がり、患者は増え続けた。

1年後。

は、もう疲れていた。
誰を治したのかも、どんな顔だったのかも、覚えていない。

ある日、いつものように手を当てても、光は現れなかった。

それでも、「血液だけでも必要な人がいる」と言われ、採血には通い続けた。

補助金は十分で、母は仕事を辞めた。
2人は、静かに暮らすようになった。

は、人を助けたいと思っていた。
でも憧れていたのは――戦う、強くてかっこいいヒーロー。

テレビで見るオールマイトは輝いて見えた。
もう自分には届かない光のように。
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