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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第2章 はじまりの時、与えられた役割


これはが4歳の頃のお話。

は母親に手を引かれ、旅行先の街を歩いていた。
見知らぬ景色。知らない匂い。
それでも、母の手の温もりがあれば、それだけで安心できた。

道を歩いていると、ドンッと誰かにぶつかった。

「ごっ、ごめんなさい」

男と目が合う。

男「おや……これはすまなかったねぇ。怪我は無いかい?僕、お医者さんだから少しみせてごらん?」

指先が触れた、その瞬間。

――ぞくり、と。

理由は分からない。
ただ、体の奥を撫でられたような、不思議な感覚が走った。

男「……うん。大丈夫そうだ。よかった」

母親もお礼を言っている。

男「少し聞いてもいいかな?」

「なあに?」

男はまず名前を聞いてきた、そして年齢、出身地、それから個性のこと。

医者だと言われれば、疑う理由なんてなかった。
母も、も、正直に答えた。

男「失礼だが、個性はまだ出てないのかな?」

母親は頷く。

母「もう4歳なのに個性が出ないのでそろそろ病院に行ってみようかと思っていたんですけど…」

男「僕の個性が、"人の個性がわかる"という個性でね。娘さん、もうすぐ個性出ますよ」

母「えっ!!!!!そんなことわかるんですか!?」
「わたしこせいあるの?」

2人は驚く。

男「あぁ、素敵な個性さ」

男はにっこりと笑い、の頭に手を置いて優しく撫でる。
男の目はやさしいのに、どこか底の見えない暗さがある気がした。

だけど今素敵なことを聞いたからか、体があったかくなった気がした。

男は名乗ることもなく、去っていった。

「たのしみだなぁ…!かっこよくて強いやつがいいなぁ…!」
母「そうね!」

ももちろんヒーローに憧れていた。
困ってる人を助ける、強くて、かっこいいヒーロー。

だが、この男との出会いが今後の人生の全てを狂わせた。
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