第15章 離れる覚悟、近づく気持ち ※微
気持ちを切り替え、ホテルを出て新幹線に乗り、東京へ。
ホークス事務所以外はほぼ関東に固まっている。
今日はベストジーニストの事務所。
「維さん、元気かなぁ。勝己も、頑張ってるかな」
わくわくしながらジーニスト事務所へ。
「「「シュア!ベストジーニスト!!」」」
中から、やけに威勢のいい声が聞こえてくる。
「おはようございます〜…」
恐る恐る足を踏み入れる。
爆「っ…!!!」
一瞬で視線がぶつかる。
ジ「おや、久しぶりだな。…会えて嬉しいよ」
ジーニストの視線が、一拍遅れてをなぞる。
“成長した”では済まされない何かを、ジーニストは無意識に感じ取っていた。
爆豪の髪型が、明らかにいつもと違う。
「勝己…ふふ、なんか新鮮。そっちもかっこいいよ」
笑いを堪えきれず、すぐにジーニストへ向き直る。
「……維さん、お久しぶりです!会えて嬉しいです!」
ジ「……」
一瞬だけ、言葉に詰まったように見えたのは気のせいか。
ジ「大きく…いや、綺麗になったね。すっかり大人の女性だ」
手を取られる。
あまりに自然で、礼儀正しくて。
それなのに、胸がきゅっと鳴った。
「っ……」
爆「おい!!に軽々しく触んじゃねェ!!」
後ろで暴れる爆豪を、サイドキックたちが必死に抑える。
ジ「ほう……」
「だめでしょ、てめぇとか言っ――」
言い終わる前に、突然体が引き寄せられた。
両手をまとめられ、壁に背中が触れる。
近い、近すぎる。
「……へ?」
体温が一気に上がる。
ただそれだけで、何かが起きたわけじゃないのに。
次の瞬間、ジーニストはすぐに離れた。
爆「てんめェこらジーパン!!!ざっっっけんじゃねェ!!!今に何したァ!!!!」
「……?」
状況が理解できないまま、爆豪の剣幕だけがすごい。
ジ「挨拶だよ。はアメリカ帰りだからね、アメリカ式で」
爆「だからってキスする必要あったンか!?!?」
は、ようやく察する。
“ああ……そう見えたのか”と。