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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第13章 全力の先、静かな想い


唇に、あたたかい感触。

「……っ!?」

驚いて目を開くと、至近距離に轟の整った顔があった。
触れたのは、一瞬。
すぐに、唇は離れる。

「しょ……焦凍……?」

轟「……わりぃ」

悪びれた様子もなく、静かに言う。

轟「なんでかわかんねぇけど……辛い時とか、悩んでる時、いつもの顔が浮かぶ」

爆豪の目が見開かれ、拳が震える。

轟「会うと落ち着く。触れると……心が軽くなる」

爆「……おい」

轟「だから……したくなった」

爆「……おいおいおい……」

完全に堪忍袋の緒が切れた。

爆「てめェ!!!!勝負途中で逃げたくせに、何好き勝手に告白してやがんだ!ざっけんじゃねェぞ!!!!」

轟「……告白?」

一拍。

轟「そうか」

爆「は?」

轟「俺は……が好きなのか」

「え」

轟は、まるで初めて知った事実みたいに呟く。

轟「今まで名前は知らなかったけど……この感じ、“好き”なんだな」

爆「…………」

轟「なるほど…爆豪、教えてくれてありがとう」

爆「ぶっ飛ばす!!!!」

ベッドから身を乗り出す爆豪。

爆「ふざけんなクソが!!!!それには俺のだっつってンだろ!!!!俺がガキの頃から決まってンだよ!!!!」

轟「…そうなのか?」

真顔で。

轟「じゃあ、婚約してるのか?」

「してないから!!」

は思わず叫んだ。

「2人とも落ち着いて!焦凍は急すぎる!勝己も落ち着いて!」

爆「あァ!?しただろーが!」

完全にカオス。
そのタイミングで、救護室の扉が開いた。

セ「表彰式始まりますよ!」

「ほら、2人ともいっておいで!」

半ば無理やり、2人を外へ追い出す。

廊下に出ても、言い合いは止まらないが、はもう追わなかった。

(2人とも、まだ高校生だもんね)

これから先、出会いはいくらでもある。
今はまだ、この熱を受け流しておこう。

体育祭の熱気と、2人のまっすぐすぎる言葉が、しばらく胸の奥で、静かにくすぶっていた。
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