第13章 全力の先、静かな想い
轟は吹き飛ばされ、地面に叩きつけられる。
そのまま、動かなくなった。
爆(火消しやがった…)
爆豪は轟のところまで走っていき胸ぐらを掴んだ。
爆「おい…おい!!!意味ねぇって言っただろうが!」
怒りと悔しさを滲ませて。
爆「こんな1位なんて…、と胸張って並べねぇじゃねぇか!!」
「勝己…」
その瞬間、ミッドナイトが動いた。
個性の香りが広がり、怒りを爆発させかけていた爆豪は、そのまま意識を手放した。
優勝者は、爆豪勝己。
は救護室に運ばれてきた2人を並べて治癒した。
しばらくして、先に爆豪が目を覚ます。
爆「………」
「勝己、起きた?お疲れ様。優勝おめでとう」
爆豪は、少しだけ視線を逸らす。
爆「…こんな1位、意味ねぇ」
「え?」
爆「この前のやつも、なしだ」
優勝したらデート。
その約束を、爆豪は自分から引っ込めた。
その時、隣のベッドで小さく身じろぎする気配。
轟「………?」
「焦凍、大丈夫?」
轟「…わりぃ、なんか…わかんなくなっちまって……」
爆「“わかんねぇ”で火消してんじゃねェ!!」
爆豪の怒声が響く。
爆「手ぇ抜かれたままの1位で、俺がどんな気分か分かるか?」
歯を食いしばり、吐き捨てる。
爆「……の前で、胸張って立てねぇだろうが…」
「勝己……」
どっちの言い分もわかる。
過去を整理するのは、簡単じゃない。
はそう思い、そっと轟の頭を撫でた。
の手のぬくもりに、胸が締め付けられる。
すると、轟がむくっと起き上がる。
「どうし――」
そのまま、腕を引かれた。
ぎゅっと、強く抱きしめられる。
爆「は……?」
次の瞬間。