• テキストサイズ

【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第13章 全力の先、静かな想い


緑谷の意思とは無関係に、内側から力がせり上がる。

緑「っ!?」

指先に、突き刺すような激痛。
ワンフォーオールが、勝手に発動していた。

その痛みが、洗脳の膜を引き裂く。
緑谷はよろめきながらも踏みとどまり、視界に色が戻った。

伸ばした手が心操を捉え、そのまま場外へと投げ飛ばす。

ミ「勝者、緑谷出久!」

会場がどよめく中、緑谷は指を押さえたまま、息を整えていた。

なぜ、戻れたのか。
なぜ、力が動いたのか。

ただ一つ確かなのは、の声が引き金になったということだけだった。

試合が終わったあと、は敗れた相手、心操のもとへ駆け寄り、声をかける。

「お疲れ様。怪我は大丈夫?」

心「……はい。平気です」

「個性、凄いね。さっきの試合、すごかったよ」

心「いや…、全然。俺の個性、よくヴィラン向けって言われます」

少し自嘲気味に笑う心操に、は首を横に振る。

「そんなことないよ。だって、ヒーローになりたいんでしょ?」

心「…はい」

「だったら、それで十分。個性に“向き”なんてないよ。使う人が、誰を守りたいかで全部決まる」

真剣に、でも優しく続ける。

「その個性、すっごく強い。それを“ヒーローとして使いたい”って思ってるなら、もうヒーロー側の人だよ」

心操の目が、大きく見開かれる。

「ヒーローを目指してくれてありがとう。ヒーロー科で待ってるからね」

心「……っ!!はい……! 絶対、なります……!!」

ぎゅっと拳を握る心操の表情は、さっきまでの迷いが嘘のように晴れていた。
/ 171ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp