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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第13章 全力の先、静かな想い


一時間の昼休憩を挟み、午後の部。

は本当は、校内に並ぶ出店を見て回りたかった。
けれど――

「外に出たら、絶対囲まれますよ」
「今日はやめておいた方がいいです」

そんな忠告を受け、泣く泣く職員室で昼食を取ることになった。

「……ブラブラ歩いて、お店で好きなもの買いたかったなぁ……」

小さく、肩を落とす。

「お祭り気分、味わいたかった……」

ぽつりと零れたその呟きは、書類を見ていた相澤の耳に、確かに届いていた。

相澤は何も言わない。
ただ、視線を落としたまま、その言葉を静かに胸に留める。

――そして、昼休憩はあっという間に終わった。

午後の部が始まる。

マ「さぁ昼休憩も終わっていよいよ最終種目発表!」

とその前に、レクリエーションがあるらしい。
本番アメリカからチアリーダーも呼んで…………

「み、みんな…?」

なぜかA組の女子がチアリーダーの格好をしている。

マ「どうしたA組!どんなサービスだそりゃ!……さぁさぁ楽しく競えよレクリエーション!」

A組の女子たちはそのまま続行するらしい。

レクリエーションが終われば最終種目進出4チーム、総勢16名からなるトーナメント形式、1vs1のガチバトルが行われる。
まずトーナメントの組み合わせ決めのくじ引きをする。

尾「あの、すみません」

尾白が手を挙げ、辞退を申し出る。
続いてB組の庄田も棄権し、代わりに鉄哲と塩崎が繰り上がった。

レクリエーションへの参加は自由。
トーナメント進出者の中で、爆豪はその場を離れようとしていた。

――その時。

「……っ」

バチッ、と視線がぶつかる。

爆豪の、まっすぐで強い目。
一瞬、動けなくなるほどの圧。

は小さく息を吸い、頑張れという気持ちを込めて、そっと手を振った。

爆豪は何も言わず、背を向ける。
手を挙げたまま、会場を後にしていった。

…まだ、視線を感じる。

顔を上げると、今度は轟と目が合った。

轟は一瞬だけ目を細め、静かに手を振る。
その表情は、ほんの少しだけ柔らいでいた。

が振り返すと、轟もまた、何も言わずに会場を後にする。

それぞれの戦いへ向かう背中を見送りながら、は胸の奥で、静かに息を整えた。
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