第3章 Z=18 食料確保へのロードマップ
シュトーレンの次は、カセキと科学チームが力を合わせてカメラの作成に着手し、ダゲレオタイプのカメラが完成した。
ここでも、撮影チーム、情報分析チーム、地上探索チームとチーム分けをし、石油探しが本格的に行われた。
ルーチェは撮影チームに組み込まれており、空からの地形図の撮影に協力した。
そんな穏やかな時間が流れる空の上で、ルーチェはカメラ越しにそれを発見した。
「……みつけた。」
箒を思いっきり旋回し、心の中で飛行魔導の呪文を唱える。
すると、ルーチェの向きはすぐに変わり、石神村へと降り立った。
「みんな、見つけた。」
「ルーチェちゃん!お手柄!それで場所は???」
「私が撮った、この写真であってる、と思う。」
「了解だ!すぐに現像するぞ!」
コハクとゲン、ルーチェは手慣れた様子で写真の現像作業に入る。
薬液につけて暫く待ったあと、フィルムを取り出せばそこには不自然な大きさの水たまりが浮かんできた。
「ゲン、これは…」
「今までいちばん大きくて不自然な水溜りだね。ルーチェちゃん、ここの位置までいける?」
「大丈夫!」
ルーチェはゲンからフィルムを受け取ると、すぐさま飛び出し、森を駆け抜け、地上探索チーム-羽京とクロム-をみつけ、おーい、と叫んだ。
「石油っぽいもの、みつかった。」
「よし、そこに向かってみるか。」
3人は地図とフィルムを確かめ合い、目的地を確認、目的の黒い宝石へとむかっていった。
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