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幻想科学物語 Ⅱ

第2章 Z=17 航路の方程式の解き方は?






みんなで気球を片付けたり、点検し終えたりするころには、夕方となっていた。


ルーチェがみんなの為に、と入れたお茶を飲んでいる時に、コハクがみんなに伝えねば、と切り出した。


「長老たちから、石神村凱旋と龍水の歓迎を兼ねて宴を開くそうだ。ぜひ千空たちにもきてほしい、と言伝を預かっている。」


「コハク、そういうことは早くいえよ。もう夕方だぞ。」


「あ゛ぁー、そうだな。もうちっと早くいってほしかったわ。」


コハクは、すまない、と一言謝る。


「……早く移動しなきゃ。」


ルーチェが一気にお茶を飲みきりみんなに声をかける。それを合図にするかのように竹筒を適当に置き、急ぎ足で村の方へと向かった。




一行が村に着く頃には、丁度料理の支度を終えたところだったらしく、なんとか間に合った。
みんはが揃ったところを確認し、ジャスパーが口火を切る。


「コクヨウさまが留守なので、本日は私がこの宴を取り仕切る。此度、めでたい事がふたつ重なった。ひとつは千空たちが無事に帰ってきたこと、そしてもう一つは、新たなる仲間、龍水が加わったこと。」


ジャスパーが高説を垂れれば村のみんなは歓声を上げて喜んだ。盃をてに、よって、と言葉を繋げる。


「よって、今宵は宴とする。思う存分、食べて飲むが良い。乾杯 !」


村人たちや千空たちは、カンパーイといって酒の入った盃や水の入ったコップを掲げた。それを合図に、宴会場は一気に活気づき、和やかな雰囲気となった。


石神村の料理が運ばれてくるでは---


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