第5章 それは瞬く星のように
『ところでエンデヴァーさん達は?』
「エンデヴァー、ミルコ、イレイザーヘッド、グラントリノはこのセントラル病院で治療を受けています。まだ誰も意識を取り戻していません」
ベストジーニストも仮死状態から覚醒したばかりの身体で無理をしたため、休養を要する状態だった。
シンリンカムイやMt.レディといった別の病院で治療を受けているヒーローの情報も一通り伝え、更に今回の作戦で殉職した者を挙げると、さすがのホークスも悲痛な表情で目を伏せた。
「……今回の掃討作戦で元異能解放軍のメンバーは多数確保しましたが、敵連合のメンバーはほとんど逃してしまいました」
しかも逃げた死柄木達はその日のうちにタルタロスと複数の刑務所を襲撃して囚人達を逃し、今や市街地ではどこに囚人が潜んでいるか分からない状態。
その対応も含めて現在臨時の会長代理となった目良が公安の指揮を取っており、各国にヒーロー派遣を要請しているが、示し合わせたかのように全世界で犯罪が増加していて難航している。
白失達は被災地で救助にあたるヒーロー達の情報伝達、避難所と人員の確保に動いており、他の班では拘束した殻木を始め、解放戦線メンバーの取り調べや死柄木達の捜索が続けられている。