• テキストサイズ

それは瞬く星のように【ヒロアカ】

第5章 それは瞬く星のように



ホークスに公安の今後の方針を伝えていると、病室のドアが開き、医師が入ってきた。

ホークスの怪我の状態を伝えたいと言うので白失が席を立とうとすると医師に引き留められる。

「どうかそのままで。公安の方にも知っておいてほしいことですから」

「ですが、私は……」

公安の末端で、ホークスの容態を聞くならもっと上の人にすべきだ。

自分が聞いてもいいのかとホークスを見ると構わないと頷かれたので、ベットの傍らの椅子に座った。


「最善を尽くしましたが、背中、特に翼の付け根部分の火傷が酷く、新しい羽が生えてくる可能性は五分五分です」

白失は愕然と医師の顔を見る。

言葉を失う白失を深刻な面持ちで受け止めた医師はそれでもなお続けた。

「それに生えてきたとしても元通りには生え揃わないでしょう」

医師の説明を聞いたホークスは表情を崩さず、対照的に白失は動揺が顔に現れている。


「ホークスは、その、もう飛べないのですか……?」

動揺しきった白失が震える声で尋ねる。

「多少なりとも生えてくればまだ可能性はあります。ある程度体力が戻り次第、雄英高校のリカバリーガール先生にも診ていただけるよう根津校長に話も。ただ今後の回復状況によっては……」


そんな……

ホークスは身を挺して潜入捜査をして、ヒーロー活動を制限される中、敵の情報を伝えてくれたのに?

ようやく捜査が終わってヒーローに戻れるのに……

もう、飛べない?


なんで、こんな、

こんなのあんまりじゃないか。


視界がゆらゆらと揺らいで、白失の頬を雫が伝い落ちた。


/ 66ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp