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それは瞬く星のように【ヒロアカ】

第1章 光を厭い 光に憧る




間一髪間に合った。


止められたことに内心ホッとしつつ、ホークスは覗き込んだモニターに映されている情報を素早く読み取る。

件名は空白、宛先は記者クラブ、何やら添付ファイルがあり、本文は訳あって身元を明かせないこととこの添付ファイルを確認するよう求めている。


「良かった、まだ送信してませんね。ちなみにこのファイル、中身は何なんですか?」

俯いた白失からの返答はない。

答えられないということは、極秘任務か表沙汰にできないことだ。
宛先を鑑みると後者の可能性が高い。


「未遂なんですから別にどこにも誰にも言いませんって」

そう伝えても彼女は肩を縮こませて俯いたまま。

最近彼女が最後まで残っていることが多いと周囲の人物から聞いていた。
きっとこのファイルを誰にも知られずに準備していたのだ。


でも、なぜそうしようと思ったのか、その動機がどうしても分からなかった。


俯いて動かない白失の座る椅子を少し回し、ホークスも隣の椅子を持ってきて座る。

「じゃあ、なんでこういうことしようと思ったのか、聞いてもいいですか?」

「……潜入捜査の人員を変えたかったからです」

「え、どうして?」

全く思いもよらぬ答えにホークスは思わず目を丸くした。

もっと潜入捜査に向いた個性やノウハウを持つ人物が警察や公安にいるから?

だが、それならもっと別の手段を取るような気がする。
送信しようとしていたものの中身は分からないが、公安にとってマイナスなのは間違いない。
もしこれが流されていたら、公安は人員替えどころではなくなる可能性もあるのだ。


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