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【ヒロアカ】re:Hero

第7章 君に負けたくない


スタジアムの片隅。
まだ観客席のざわつきが残る中、私たちは静かに集まっていた。
誰の目も届かないように、ひっそりと――でも、確かにひとつの円を描くように。

チームメンバー:
・騎手:緑谷出久(1位・1000万pt)
・前方(頭):常闇踏陰
・左後ろ:麗日お茶子
・右後ろ:私、星野 想花

緑谷くんは、ちょっと緊張したような顔で、私たちを見回す。

「えっと……まず、僕のせいで1位になっちゃって、本当にごめん。全部のチームから狙われるの、僕なんだよね……」

そんなこと、言う必要ないのに。
私は自然と口を開いていた。

『謝ることじゃないよ。1位は、実力で取ったんだから』

言葉が出るのは早かった。
その横で、お茶子ちゃんがすぐに頷いてくれる。

「そうだよ!逆に燃えるじゃん!1000万ポイント守りきってやろ!」

彼女の声に、少しだけ空気が明るくなる。
でも、そのまま常闇くんが、冷静な声で引き締めた。

「全方位からの攻撃を想定しておく必要がある。立体的な動きと、切り返しの速さを意識するべきだな」

緑谷くんはこくこくと頷きながら、どこからか取り出した小さなメモ帳を開く。
その動きも真剣で――だけど、少しだけ肩に力が入りすぎてる気がした。
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