• テキストサイズ

【ヒロアカ】re:Hero

第14章 仮免の向こう側【R18】


夜風が優しく吹く屋根の上で、
啓悟の腕の中にいる私は、彼の瞳をじっと見つめていた。

『ねえ……啓悟。』

私の声は、ほんの少し震えていた。

『どうして……面会許可通れたの?』

啓悟はふっと笑みを浮かべ、肩をすくめる。

「んー?それはな、俺が先生と顔見知りだからさ。
ちょっとだけ抜け道を知ってるってやつだ。」

『抜け道……?』

彼の瞳が優しく輝いた。

「家族でもないし、他の誰でもなく、
俺だけが会いに来るって言ったら、いろいろ聞かれたけどな。」

その言葉を聞きながら、私はぎゅっと彼の手を握った。

「でもさ、先生も俺のこと信じてんだと思うよ。
想花のこと、ちゃんと守るってのをな。」

その言葉に胸がじんわり温かくなる。

『啓悟……』

すると、啓悟がそっと顔を近づけてきて、
私の頬に優しくキスを落とした。

「明日は絶対に失敗すんなよ。
オレが後ろで見てっから。」

キスの余韻が頬に残り、心臓が強く鼓動を打つ。

『うん、頑張る。』

夜空に輝く星たちが、二人の未来を静かに見守っているようだった。
/ 664ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp