第12章 期末テスト
は相澤と2人、帰路についた。
は終始、俯いていた。
相「…怖かったか」
「…はい」
相「…そうか」
2人の間にまた沈黙が落ちる。
しかしまたそれを相澤が破った。
相「…思っていることがあるなら、吐き出しちまったほうが楽な時もあるぞ」
相澤がそう言うと、の足が止まった。
俯くその目からは、涙がポタポタと落ちていた。
相「ん……」
「先生…ひっく…私、本当にヒーローになれるのかな…ぐすっ…」
相「…何でだ」
「私…今日、死柄木を前にした時、動けなかった…。あの時の…USJのこと思い出しちゃって…怒りで我を忘れそうで、動けなかった……」
相「自分が動いたら、問題が起こると判断した上で動かなかったんじゃないのか」
「そうだよ…でも…緑谷くんやお茶子ちゃんといると…いつもなら高め合えるのに…私は同じようになれないって、たまに現実を叩きつけられる」
相「…」
「さっきも、緑谷くんのお母さんは、緑谷くんのことすごく心配してるのが伝わって来た…そういう暖かい場所で育った緑谷くんたちには、私は一生近づけないんじゃないかって…そう思っちゃうの…」
相澤はそう言って啜り泣くの頭を引き寄せた。
USJ明けの病院の時と同じように。
相「…そう思ってしまうのはお前が悪いんじゃない」
は相澤の服をギュッと握った。
「ぐすっ…ひっく…」
相「…悪いな。親になってあげられなくて」
「ちがっ…!先生は何も…!」
その言葉には勢いよく顔を上げた。
しかし相澤は、ーーでも、との肩に手を置いて続けた。
相「でも俺だってお前のこと心配で仕方ないよ。伝わらないか?」